「最近ココに来る事、多くないです?」

「セツナに処分がなかった事が嬉しいし
俺は毎日セツナの顔が見たいからね~」


今そんな事言われても
相手してあげられるほどの時間がないんですが。


「アタシこう見えて結構忙しいんです。
こんなところで油売ってる陽向さんは暇なんです?」


近付くなオーラ全開で仕事を再開させたのに
なぜか空気を読んでくれない彼は
隣の空いてる椅子をこっちに引き寄せ
普通にアタシの隣をキープしてきた。


「ちょッ
 アタシの話聞いてまし―――」

「早乙女さんに聞いた」

「…え?」


イヤがるアタシを無視し
デスクの上にあった今担当している雑誌を捲りながら
そんな爆弾をさらっと投げてくれた。


「やっぱ彼女だった」


アタシが知ってか知らないか
そんな物言いは…何?
試されてるの?


「…なんの話です?」

「セツナも知ってたんだろ?
 あんな写真をバラ撒いて楽しんでんのが
 早乙女さんだって事を。」


まさかの大当たりの返答に
そんな事いきなり言われるとは思ってなかったアタシは
完全に度肝を抜かれてしまった。