「ちょっと落ち着きなって」


悪化するよ。
それでなくてもアンタは長引くタイプなんだから。


『お前…あの写真の事
 課長から何か言われたか?』


急に大人しくなったと思ったら
今度はそっちの話?


「まぁ…言われたっちゃ言われたねぇ」

『何言われたんだッ!?
 まさかお前まで謹慎食らったのかッ!?』


ほらまた興奮するんだから。
咳で苦しくなっても知らないよ。


「いいから落ち着きなって。
 確かに課長からその話はあったけど
 アタシは何も処分がないって」

『そうなのか!?』

「そうだよ。
 アンタが自分で全責任背負ったくれたおかげでね」


だから納得いかなくて
モヤモヤしてんだよ。


『そうか…それなら良かった』


は?なんて?


「全然良くないから!
 なんで余計な事言ってくれたのさ。
 悪いのはお互い様なんだから
 自分で全部負う事ないでしょッ」

『七星は悪くないだろ。
 実際本当に俺が呼んでこういう事になったんだ。
 だからお前に何もなくて良かった」


煌月の物腰の柔らかさから
電話越しに伝わる安堵感。