「七星なら空気読んで独りにさせてくれるし
 変に気を遣う事もねぇし
 何よりラクだからな」

「何その褒め殺し…怖ッ」


嵐でも来るんじゃないか?
あのコに聞かれたらマジで嵐になる…
いや、そうなったらもう大暴走で壊滅危機。


「何を企んでんのさ…」

「別に企む事なんかねぇだろ。
 安心しな。
 お前に女としての興味はないから。
 襲う気は一切ない」

「おい、コラ」


真顔で失礼極まりないヒドイ言葉を
躊躇なく言ってくれたな。
本音だとしても(本音はキツイなぁ)
もう少し気を遣え。
こっちはアンタに言われんでも
女としての魅力がない事くらい自覚してんだ。


「褒めたかと思えば
いきなり貶しやがって」


自分は部屋に近付くなとかで
拒絶三箇条まで押し付けてくるくせに
アタシの部屋はいいのかよ。
仮にも女の部屋だぞ?
…自分で“仮”とか言っちゃったよ。
情けないなぁ。


「彼女にバレても知らんよ」

「お前が上手くやればバレねぇ」


この男
責任を擦り付けやがった。
バレたらなんて
想像しただけでゾッとする…