「あ~
 だから彼女、テンションが高かったのか」


コンセプトが“恋する女子”だし
好きな人の誕生日をお祝いしながら
自分も見てもらいたいっていうのは
今の早乙女さんにとってはピッタリってワケか。


「そりゃぁ積極的にもなるわな」


尚更“女心”がわからん。

明日は土曜日だし
煌月のヤツ
ラブラブデートを満喫するんでしょう。

後日その様子を早乙女さんに取材して聞けば
リアルな声が書ける。
アタシとしては仕事が捗る良い機会だな。←人を使う。


「そうと決まれば
 今日のファッション関係の仕事はココまでにしよっと。」


…なんて勝手に切り上げ悠長な事を考えながら
別の仕事に取り組んでいたけれど。


そうやって人任せにしたせいか
現実はそんなに甘くないモノだとは
この時のアタシは予想もしていなかった―――


―ー翌日、PM1:00


煌月はともかくとして
今日のアタシのスケジュールは。


「各書店をまわるのと
 資料作成のための情報収集。
 あとは…」


朝は遅めに起床し何かと家事を済ませ
手帳片手に出掛ける準備も万端。