高校生になってから声をかけてくれたのは藤原くんが初めてだった。
『――俺は結衣を裏切らないよ』
その言葉はわたしの心の中の大切な引き出しの中にしまってある。
それぐらい嬉しかったから。
そんなこと恥ずかしいし照れ臭いから藤原くんには言わないけれど。
「なんか腹減ったなー。昼にしよう」
さっきまで目をつぶっていた藤原くんは唐突に起き上がるとコンビニ袋の中を漁り始める。
まるで次の行動が読めない。
くすっと笑うわたしに藤原くんは不思議そうに首を傾げる。
藤原くんと過ごす時間は肩を張らずに自然体でいられる。
言葉を交わさなくても通じ合う気がする。
なんて、ちょっと大袈裟すぎるかな。
わたしもつられてコンビニの袋から取り出したおにぎりに手を伸ばす。
わたしが取り出したのはシーチキン。藤原くんが取り出したのもシーチキン。
互いの手元を見つめたあと、目が合った。
同じだ。
「同じだ」
心の中の声と藤原くんの声がシンクロする。
目が合うとわたしたちは同時に笑顔を浮かべていた。
『――俺は結衣を裏切らないよ』
その言葉はわたしの心の中の大切な引き出しの中にしまってある。
それぐらい嬉しかったから。
そんなこと恥ずかしいし照れ臭いから藤原くんには言わないけれど。
「なんか腹減ったなー。昼にしよう」
さっきまで目をつぶっていた藤原くんは唐突に起き上がるとコンビニ袋の中を漁り始める。
まるで次の行動が読めない。
くすっと笑うわたしに藤原くんは不思議そうに首を傾げる。
藤原くんと過ごす時間は肩を張らずに自然体でいられる。
言葉を交わさなくても通じ合う気がする。
なんて、ちょっと大袈裟すぎるかな。
わたしもつられてコンビニの袋から取り出したおにぎりに手を伸ばす。
わたしが取り出したのはシーチキン。藤原くんが取り出したのもシーチキン。
互いの手元を見つめたあと、目が合った。
同じだ。
「同じだ」
心の中の声と藤原くんの声がシンクロする。
目が合うとわたしたちは同時に笑顔を浮かべていた。