それは、ある日何の前触れもなく訪れた。
中学2年の夏休み明け。
『暑いなぁ……』
残暑は厳しい。うだるような暑さで汗だくになった半袖のセーラー服の襟を掴みパタパタと空気を送り込みながら教室に入った。
中には当時仲良くしていた2人が席に座り楽しそうに言葉を交わしていた。
夏休み中、たくさん遊ぼうと約束していたけれど結局数回しか遊べなかった。
メッセージを送っても既読にならないことがほとんど。
部活で忙しくしていたんだろうと想像していたけれどやっぱりショックで。
一番残念だったのは、二人の都合が合わずに地元の花火大会にいけなかったこと。
母にねだって浴衣まで用意していたわたしは心底ガッカリした。
でも、他の子と一緒に行こうという気にはなれなかった。
わたしはそれぐらい二人のことが大好きだったから。
今週の休みにはどこかへ遊びに行こうと誘ってみよう。
どこがいいかな。
そんなことを考えながら2人に近付いていき、挨拶をしようと手をあげながら口を開けた。
「おはよ!」と元気に挨拶するはずだった。
「おはよう!」と笑顔で返され、「ねぇ、結衣。ちょっと聞いてよ~!」とそのあとたわいのない会話をするはずだった。
それが日常だった。そうなるはずだったのに。
中学2年の夏休み明け。
『暑いなぁ……』
残暑は厳しい。うだるような暑さで汗だくになった半袖のセーラー服の襟を掴みパタパタと空気を送り込みながら教室に入った。
中には当時仲良くしていた2人が席に座り楽しそうに言葉を交わしていた。
夏休み中、たくさん遊ぼうと約束していたけれど結局数回しか遊べなかった。
メッセージを送っても既読にならないことがほとんど。
部活で忙しくしていたんだろうと想像していたけれどやっぱりショックで。
一番残念だったのは、二人の都合が合わずに地元の花火大会にいけなかったこと。
母にねだって浴衣まで用意していたわたしは心底ガッカリした。
でも、他の子と一緒に行こうという気にはなれなかった。
わたしはそれぐらい二人のことが大好きだったから。
今週の休みにはどこかへ遊びに行こうと誘ってみよう。
どこがいいかな。
そんなことを考えながら2人に近付いていき、挨拶をしようと手をあげながら口を開けた。
「おはよ!」と元気に挨拶するはずだった。
「おはよう!」と笑顔で返され、「ねぇ、結衣。ちょっと聞いてよ~!」とそのあとたわいのない会話をするはずだった。
それが日常だった。そうなるはずだったのに。