「夏になったら何する?海?プール?」

「その前にタピオカミルクティー」

「あぁ、そっか。約束してたもんな。で、そのあと映画観に行って結衣の家で夕飯をごちそうになるんだよな」

「そこまで覚えててくれたの?」

「当たり前。楽しみなことはちゃんと覚えてるから。で、いつにする?」

藤原くんの言葉にうーんっと考え込む。

明日からは忙しくなるし、しばらくは無理かもしれない。

「善は急げ、だな」

藤原くんはそう言うとスッと立ち上がった。

「えっ?」

藤原くんにつられて立ち上がる。