ICUの中は奥に無菌室があり、わたしたちは手前の部屋に案内されて透明なガラス越しに藤原くんの様子を見守ることになった。
わたしは息をのんだ。
そこには変わり果てた藤原くんがいた。
ベッドの周りには見たこともないような複数の機械が取り囲むように置かれていた。
藤原くんの上半身には複数の管がつけられている。
自発呼吸が難しいのか、口の中には人工呼吸器用のチューブが差し込まれていた。
「奏多……!!」
青白い顔をして横たわっている藤原くんの姿を見たおばあさんが胸をおさえて声をあげて泣いた。
「お願いします……。奏多を助けて……」
さっきまで気丈にふるまっていたおばあさんはボロボロと涙を流しながら両手を合わせて必死に祈っていた。
しばらくすると、立っていられなくなってしまったのか崩れ落ちるようにその場に座り込み悲しみに暮れていたおばあさん。
おじいさんは「大丈夫だ。奏多ならきっと大丈夫だから」とおばあさんを気遣うように肩を抱く。
わたしはガラス越しの藤原くんを見つめた。
医師や看護師が慌ただしく動き回っている。
心電図の波長が次第に弱くなる。
「ダメだよ、藤原くん。こんなの嫌だよ」
唇が震えて声がかすれる。
わたしは息をのんだ。
そこには変わり果てた藤原くんがいた。
ベッドの周りには見たこともないような複数の機械が取り囲むように置かれていた。
藤原くんの上半身には複数の管がつけられている。
自発呼吸が難しいのか、口の中には人工呼吸器用のチューブが差し込まれていた。
「奏多……!!」
青白い顔をして横たわっている藤原くんの姿を見たおばあさんが胸をおさえて声をあげて泣いた。
「お願いします……。奏多を助けて……」
さっきまで気丈にふるまっていたおばあさんはボロボロと涙を流しながら両手を合わせて必死に祈っていた。
しばらくすると、立っていられなくなってしまったのか崩れ落ちるようにその場に座り込み悲しみに暮れていたおばあさん。
おじいさんは「大丈夫だ。奏多ならきっと大丈夫だから」とおばあさんを気遣うように肩を抱く。
わたしはガラス越しの藤原くんを見つめた。
医師や看護師が慌ただしく動き回っている。
心電図の波長が次第に弱くなる。
「ダメだよ、藤原くん。こんなの嫌だよ」
唇が震えて声がかすれる。