学校の南側には駅や市街地がある。
市内の人口は100万を超え、地方中核市としてそれなりに栄えている。
映画館などといった複数の娯楽施設や大型ショッピングモールもあり、駅ビルの中には最先端のファッションブランドが軒を連ねる。
放課後には帰宅部のほとんどの生徒は南へ足を進めるだろう。
友達同士でショッピングを楽しんだり図書館で試験勉強をしたり、カップルでファミレスでおしゃべりをしたり。
楽しいだろうな、とは思う。でもどれもこれもわたしには縁のない話だ。
一応、学校を出れば普通に誰とでも会話ができる。
校門を抜けると、喉の奥につっかえている異物はなくなるのだ。
でも、例外もある。
同じ学校に通う生徒とは、学校外だとしても言葉を交わせない。
学校に友達は作れないと悟った瞬間、目の前が真っ暗になった。
しゃべることが出来なくなった後も、友達が欲しいという気持ちは心のどこかにあったように思う。
でも、現実的にそれは不可能のように思えた。
わたしはしゃべることができないのだ。
それだけでなく、中学時代のことがトラウマとなり周りの人とうまくコミュニケーションをとることが難しい。
輪になっている女子の集団は苦手。大きな声で騒ぐ男子たちもちょっと怖い。
自分から声をかけることもできない。
友達。そんなのはわたしにはきっと無縁の話。南側の人間にはどうやったってなれっこない。
市内の人口は100万を超え、地方中核市としてそれなりに栄えている。
映画館などといった複数の娯楽施設や大型ショッピングモールもあり、駅ビルの中には最先端のファッションブランドが軒を連ねる。
放課後には帰宅部のほとんどの生徒は南へ足を進めるだろう。
友達同士でショッピングを楽しんだり図書館で試験勉強をしたり、カップルでファミレスでおしゃべりをしたり。
楽しいだろうな、とは思う。でもどれもこれもわたしには縁のない話だ。
一応、学校を出れば普通に誰とでも会話ができる。
校門を抜けると、喉の奥につっかえている異物はなくなるのだ。
でも、例外もある。
同じ学校に通う生徒とは、学校外だとしても言葉を交わせない。
学校に友達は作れないと悟った瞬間、目の前が真っ暗になった。
しゃべることが出来なくなった後も、友達が欲しいという気持ちは心のどこかにあったように思う。
でも、現実的にそれは不可能のように思えた。
わたしはしゃべることができないのだ。
それだけでなく、中学時代のことがトラウマとなり周りの人とうまくコミュニケーションをとることが難しい。
輪になっている女子の集団は苦手。大きな声で騒ぐ男子たちもちょっと怖い。
自分から声をかけることもできない。
友達。そんなのはわたしにはきっと無縁の話。南側の人間にはどうやったってなれっこない。