「……――!!」

藤原くん、危ない!!

ハッとして藤原くんに視線を向けた時、藤原くんは「ごめん、結衣」と呟いた。

わたしの体を力いっぱい両手で押した藤原くん。わたしは思わずよたよたと数歩下がった後、尻もちをつく。

「今まで、ありがとう」

その言葉と同時に、意識が遠退いていく。

頭が割れそうなほど痛い。

グッと奥歯を噛みしめてしびれを伴ったその痛みに耐える。

目から火花が出そうなぐらいの痛みの後、頭からつま先まで稲妻のように突き抜け閃光。

その瞬間、フラッシュバックのように過去が蘇った。