ほんの数日会わなかっただけなのにずいぶん会っていなかったような気になる。

最近はこうやって隣にいられることが当たり前のようになっていたから。

【教えてほしいの】

わたしはメモ帳にペンを走らせる。

【わたしを避ける理由と学校を休む理由】

じっとメモ帳を見つめながら何やら考えている様子の藤原くん。

【私 おばあさんに聞いたの。事故のこと】

【藤原くんが一か月前にその事故を予知してたって 夢で何度も見てたって】

そこまで書くと藤原くんは困ったように顔を持ち上げてた。

「うん。全部、本当。そう言ったって子供の戯言だと思ってばあちゃんとじいちゃん以外は誰も信じてくれなかったけど」

藤原くんが真っすぐわたしを見つめた。何かを訴えかけるような目。

「結衣は」

わずかに首を傾げると、

「その話、信じてくれる?」

藤原くんはわたしに尋ねた。

そもそもそんな嘘、つく必要がない。