私の世界を変えてくれた君へ。
第三章

初デート


信じられない。

とにかくすべてが信じられない。

駅前の公園前広場に11時に集合。

藤原くんからスマホに届いたメッセージを目がチカチカするほどに何度も何度も眺めていたせいで、昨日はほとんど眠れなかった。

初めてだったから。

男の子と休日一緒に遊んだことなんて今まで生きてきた中で一度もない。

そもそもここ数年友達という存在すらいなかったわたしは休日にでかけることなんてなかった。

だからみんなが休日に何をして遊んでいるのかよくわからない。

学校から帰宅後、ずっとソワソワと落ち着かない様子のわたしをみた母が「学校で何かあったの?」と心配げに尋ねた。

「明日、藤原くんと一緒に遊ぶことになったの。でも、何着ていけばいいのかなぁ」

思わずそう漏らすと、母は真っ先に時計を確認し、スマホを取り出し何やら調べると「お父さん、車!」と叫んだ。

連れられて行った先は駅ビルだった。

22時までやっていることを調べた母は

「好きなもの、好きなだけ買っていいから!」

とわたしの腕を引っ張って駅ビルの中に足を踏み入れた。

結局閉店時間ギリギリまで買い物を続けて、荷物持ちのお父さんの腕はショップ袋で一杯になった。

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