その夜、私は喉の渇きで目を覚ました。




ちょっと辛かったからかなカレー。





喉が渇いて寝れる気がしない。

仕方がなく、隣で寝ている優太を起こさないように、なにか飲もうとキッチンに向かおうとすると、いるはずの優太が居ない。






あれ、なんで居ないんだろう。



カレーやっぱり辛かったかな?

優太も喉が渇いたのかもしれない。






キッチンに向かうと電気はついているけど優太の姿はない。





「優太??」





出しっぱなしにしてあるペットボトルを冷蔵庫にしまいながら優太を探す。





廊下に出てみるとある部屋から光が漏れているのが見えた。


少し安心して近づくと蹲るような形でトイレにいる優太。






「優太、体調悪い??」






背中をさすりながら声をかけると、ピクッと肩を震わせて顔をゆっくりと上げた彼。





その表情は笑ってるのに、どこか弱々しく感じて不安になる。








「大丈夫?気持ち悪い?」

「平気だよ。多分ただの食べすぎだと思う。」






まあ確かに、美味い美味いってたくさん食べてくれたけど。






それで吐き気を感じるほど?

いや、でもたまたま体調が良くなくて食べ合わせが悪かっただけかもしれない。






「胃薬取ってくるね。それ飲んで寝よう。」

「そうする」

「朝起きて治ってなかったら病院行こうね。」









胃薬と水を渡し、二人揃って寝室に戻ると直ぐに眠気が襲ってきた。





ふと横を見るともうすでに優太は寝ていて、最近はサークルの活動も多かったし疲れていたのかもしれないと思った。






そんなことを考えていたらどうやら私も寝ていたみたい。

気づけばカーテンから少し朝の光が入ってきていた。







私が起き上がるとその音で目が覚めたのか優太も起き上がった。




体調はどうかと尋ねると昨日の弱々しい姿からは一変して元気そうに、大丈夫と返事が返ってきた。






病院にな行かなくてよさそうで少し、いやかなり安心。


今日は幸い土曜日で講義もサークルもない。





日頃の疲れもあると思うから今日は一日家から出ずにゆっくりしようと話した。









この選択が、私たちにとって吉と出るか凶と出るかなんてまだ知らない。