「あ……」

世界は色を塗り替えたように変わっていた。

むせかえるほどの緑の匂い。
空は真っ青に澄み、セミの鳴き声がすぐ近くで聞こえている。

暑い日差しが頬を照らし、世界は色で満ちていた。



まるで……生きているみたいだった。