怪訝な表情で見ていると、

「ごめん、サッカー漫画にツボった。あはは！」

と言ってヒーヒー笑っている。

ちょっと、笑い事じゃないんですけど。
こっちは真剣なんですけど。

ムッとした態度で胡桃さんを見やると、溢れんばかりの優しい笑顔でこちらを見る。

何でそこで優しさを出してくるかな。
怒りたいのに怒れなくなってしまうじゃないか。

「つばさって、いい名前じゃん。それに俺は、君のことがすごく可愛くて魅力的だと思ってるんだけど。」

「なっ、、、」

ストレートに言われて、私は面食らって絶句した。

可愛くて魅力的。

勝手に頭の中でリピートする。
その言葉を噛みしめるとじわじわと恥ずかしさが込み上げてきて、顔から火が出そうなくらい赤面した。