「じゃあ今度一緒に行かない?」

「えっ?」

「俺も気になってたんだよね。ダメ?」

突然の申し出に、戸惑う。

ダメじゃない。
全然ダメじゃない。
むしろ、いいんですか?
え、本当に?

こんな展開を望んでいたわけではないけど、嬉しいと思えるのは相手が胡桃さんだからだろうか。

「えっと、じゃあ、お願いします。」

おずおずと頭を下げると、胡桃さんが優しく笑う気配がした。

お互い、連絡先を交換して別れる。

ほんの数分の出来事だったのに、私の心はふわふわと宙をさまよっている。

まるで夢をみているかのようだ。