「…………」






「…………」










保健室の長椅子に座り込む二人。



全てを澪に話した稚尋。


全てを稚尋から聞かされた澪。




それ以上、二人の会話は続かなかった。










そして、沈黙する二人。


















「…………」














何か言わなきゃいけないのはわかってる。















稚尋がこんなに苦しんでたなんて知らなかった。





言葉が出てこない。













稚尋、私…………。




「…………ありがとう……稚尋」





今まで、どんなに辛かったのだろう。












なのに、“話して”なんて無神経だった。


私、結局何にも稚尋のことわかってないんだ。