一目惚れ♥️だそうです

「なあに?私も知らないこと?」

「うん……実は考えていたことがあって……」

誠斗は深呼吸した

「舞衣と同棲したいんです、許して下さい」

誠斗は頭を下げて土下座した

「へっ、同棲?」

「誠斗くん、まあソファーに戻って」

「突然だよ、誠斗、どうしたの?」

「舞衣と出会って一年が経ちました」

「そうだね、もうすぐお付き合い一年が来るよ」

「うん、順調に来ていたと思っていたところ、俺の忙しさから夏にケンカしてしまい、会えないことで自分の不安が大きくなってしまって、自分の器の小ささに情けなくて、やっぱり舞衣に側にいてもらいたいと思うようになったんです」

「でも同棲ってどう考えてるのかな」

「実はさっき言ったように祖父母は施設に入ってます、祖父母の住んでいた母屋に俺は今一人で住んでるんです、同じ敷地内に両親が住んでて敷地外の隣に兄夫婦が住んでます、母が喫茶店を手伝ってるので夕食などは母と兄嫁が交代で作ってます、正月に兄嫁に子供ができることがわかりました、兄嫁は県外の人でまだあまりこっちに友達は多くないんです、母もついてあげることは中々できないので舞衣の明るさで兄嫁とも仲良くして欲しいし、話す相手がいるだけでストレスも減るかなと、舞衣に家事全般は望んでません、当然俺も手伝うつもりです」

「二人ともバイトしていないのに生活費はどうするんだね」

「公共料金などは親が払ってくれてるし名義もそのままなのでいるのは食費くらいなんですが、親に話したら大学いくための貯金で出してくれるということでした」

「でもな……」

「週末はお互い夜は練習もありますし、舞衣が一人っ子なので土曜日の部活終わりにはこちらで過ごすというわけにはいかないでしょうか?」

「もし、別れるとかは考えなかったかい?、私達夫婦も会社勤めしてからの付き合いだからね、お互い過去にもつきあっている人はいたわけで……」

「確かに……俺は中学の時に彼女がいました、でも舞衣に一目惚れしてから、舞衣に会える確証はなかったですけど、もし……もし会った時に彼女がいる状態で会うのは嫌だったんです、だから別れました」

「そこまで……」

「俺からはないですけど、前みたいに舞衣から別れるって言われた場合は一生独身でいる覚悟です、そこまで舞衣との将来を考えてます、大学いって弓道やることも考えましたがこの県に唯一弓道部がある実業団に行きたいと思ってます、夏の合宿の時に高校代表三人は一応オファーは受けてます」

「青年の部は全員実業団の選手だからね」

「その誠斗くんの家の会社のほうは構わないのかしら、会社経営されてるでしょ?」