次の日、リカと舞衣は廊下ですれ違い、肩があたる

「ごめんなさい、教室の誠斗見てたら前見てなかったわ」

リカは鼻で笑った

「そう、気を付けてね」

「ねえ、私が誠斗の元カノで弓道部にいるの知ってるんでしょ」

「知らないよ」

「へっ」

「この間誠斗の彼女?って聞かれてそれっきりだもん、誠斗からは元カノが同じ高校にいるって聞いてはいるけど名前とかは誠斗から聞いてないもん、今更元カノのことなんて話題にしないよ」

「っ、香川リカよ、誠斗は別れてもすごく優しく弓道も教えてくれるのよ」

「あなた一人にだけじゃないと思うよ、じゃあ」

舞衣は教室に入っていく、誠斗が近付いてきた

「舞衣」

「何?」

「いや、舞衣が女子に絡まれてるって聞いたから、大丈夫?」

「絡まれてるって大袈裟だよ、自己紹介していったよ、香川リカさんが……」

「リカだったのか、何か言われたか?」

「別に、大丈夫よ(笑)」

舞衣は笑顔で答えた
内心はちょっとドキドキした、何を言われるのかと思って、あたし普通に振る舞えてたよね
気の強そうな子だったなー、綺麗な子だったし、あんな綺麗な子を振ってまで私を探してたなんてちょっと信じられないけど誠斗が選んでくれたもんね

部活帰り、駅から舞衣の家までの道のり
「舞衣、リカが何かしてきたら言ってよ、ちゃんと注意するから、部活中は他の奴いて話しができなかったけど」

「うん、まだ誠斗のこと好きなんだね、じゃないと同じ部活には入らないもんね、綺麗な子でびっくりしたよ、でもさ、それはあの子の誠斗にまた振り向いてもらおうと思っている行動だからそれは止められないよ」

「舞衣……いい子すぎる……好き」

誠斗は舞衣にキスをしようと近付いた時

「あっ、舞衣ね今日告白されたんだ」

誠斗は止まった

「誰?」

「えーとね、名前忘れちゃった、へへっ、二年って言ってた」

「二年?まだ行事そんなにないのに絶対一目惚れだろー、通学も俺と一緒なのに彼氏いること知らないってことだろ?」

「自分だってそうだったんだから人のこと言えないじゃん(笑)」

「やっぱ、かわいいからな、仕方ないか」

チュッと頭にキスをした

「その後リカって子に会ったからすっかり忘れてた」

「二年の人は何て?」

「移動教室の時にすれ違うっていってたかな、彼氏いるんですみませんって言ったよ」

「俺、心配」

「なんでよ(笑)」

誠斗は舞衣にキスして帰っていった