一目惚れ♥️だそうです

「じゃあ家でレンタルしてきて見ようよ」

「なんでそんなこと言うの」

「だって俺、さっちゃんに会えて嬉しいし、哲也になんかに渡したくない」

「だから澤田とは付き合ってないって」

「じゃあ、俺と付き合って」

「なんでいきなり……」

「だって……さっちゃんは俺の初恋の子だもん」

「えっ」

「だからキーホルダーだってずっと付けてたし、さっちゃんのこともずっと母さんに聞きたかったけど聞くとからかわれそうで……もうナンパしないから……ねっ」

「だから言い方……軽いんだよ……」

「昔からさっちゃんに怒られてた記憶がある、でもさっちゃんのそのテンポのよさがよくて自ら調子のいいこと言って怒らせてたかも」

「なっ、わざと?ずるい」

「でも小学生だしそこまで計画的には振る舞えないよ(笑)」

「もう、知らない、ジュースもらってくる」

佐知は怒って部屋を出ていった

佐知が部屋を出てから信也は真っ赤になり

「何いってんだ、俺は……はあ、痛い」

佐知が飲み物を持って入ってきた

「はい、台におく?動ける?」

「動けない……置いておいて、きて肩かしてトイレ行きたい」

「あっうん、杖いる?二階にトイレあるよ」

「じゃあさっちゃんの手だけ貸して」

佐知は信也に手を差し出した
手を繋ぐと信也はぎゅっと力を入れた

「どうすれば立てるの?」

「さっちゃんが抱いてくれたらたてる」

「抱いて……って無理よ」

「左肩の下に入って、一度ベッドに」

「こう?」

信也はなんとかして立った
佐知を左手で抱き締めてトイレへ行く

「さて、どうしようかな」

「外で待ってるから」

「さっちゃん、母さんから着替えもらってきて」

「わかった」

「何でも言うこと聞いてくれるなぁ、昔から変わらない」

信也はベッドの上に座って待っていた

「これでいいのかな、バッグ渡されたんだけど」

「脱がして、肩まわせないから」

「うん」

佐知は制服を脱がし始めた

「痛かったら言ってね、あの……シャツも?」

「うん」

カッターシャツの下はタンクトップを着ていた、タンクトップから出た二の腕は筋肉で固く佐知は目をそらした

「さっちゃん、何照れてんの、服着てるのに」

「信ちゃん細く見えるのに腕の筋肉すごいなって」

「鍛えてるからね、でも怪我したけど……」

信也はベルトを外した

「ちょっと、下は私、部屋から出てるから自分で……」

「脱げるけど足を入れるのが大変なんだよ」

信也は立ってストンとズボンを落とした

「無理無理」

「ギプスに通して」

佐知は足を通して顔を横向ける

「さっちゃん、恥ずかしい?」

「うん」

「でも慣れなきゃ、付き合うならすることわかるよね」

「私付き合うって言ってないよ」