「じゃあこれを左肩にかけて、少しかがんで信ちゃん高いから、私がリュック前に下げる、ほら、抱えたら大丈夫でしょ」

「悪いね、女の子に重たいの持たせちゃって」

二人はゆっくり門の方へ歩いていく

「ちょっと待って」

携帯を出した

「母さんが迎えにきてるみたい」

「よかったね、そのまま病院?」

「うん、あれだ」

白い車に近付いていく、車から母親が降りてきた

「荷物ありがとう、さっちゃんよね?」

「はい、ごぶさたしてます」

佐知は頭をさげて挨拶した

「女の子やっぱり可愛いわねー、あっお母さんと話したわよ」

「そうですか」

「金曜日にさっちゃんちに行くから」

「決めるの早いな」

「当たり前よ、信也も連れていくから」

「はあ?怪我してんのに?」

「怪我してるからよ、部活いかないでしょ、私も次の日休みだしゆっくり語ろうって話したの」

「もうその時点でかなり話してるよな?」

「一時間話しちゃった(笑)まあまあ乗って、さっちゃんも行く?」

「いえ、どうぞ行ってきてください」

「遅くなるのも悪いだろ」

「そうね、じゃあ金曜日に」

車は去っていった

「金曜日か……お母さん言ってよね……」

部活帰り

「ねえ、リカ、今回は朝練はないんでしょうね」

「今回は夏にみんながブーブーいったから延長練習だけになったらしいよ」

「よかったー、もう朝くらい会わせてよってあの時思ったもんね、あっねえクリスマスってもう二人で話してる?」

「まだよーどっか二人になれる場所ないかなー」

「なんで?朝一緒じゃん」

「二人きりじゃないじゃん」

「まあ」

「舞衣は誠斗に抱かれたくないの?」

「そういう意味だったんだ(笑)」

「舞衣は親公認だからいいけどさ」

「まあ、そうだけど……誠斗の家に行けば実は二人になれるんだけどね、あんまり行かないの」

「なんで~羨ましい」

「逆に親に申し訳ないらしくて親に絶対そういうことをするって思われるのが嫌みたいなのね、実は最初ね誠斗が泊まったの、その朝帰りをお父さんに見られちゃって……だからなるべく私の家にいるんだー」

「羨ましいけど……私なら、でも行っちゃうかも」

「リカならそうかもね、誠斗は誠実だから(笑)」

「あー保に抱かれたい」

「もう少し小声でお願いします(笑)」

「クリスマス予定決まったら教えてよね」

「了解~」