母親はメールを送ろうとしたが途中で止めた

「あっ、駄目だ、私がアドレス変えたんだ、佐知、聞いてきてよ、それかアドレス渡してくれない?」

「私が?」

「だって話したいし……」

「んー、じゃあ聞いてみるよ」

「お願いねー」

信ちゃんかー、週末よく来てたよね
お互い一人っ子だからいつも来たら二人で遊んでた記憶がある、何して遊んでたんだろう……思い出せない

次の日の昼休み

「舞衣、6組についてきてくれない?」

「6組?」

「うん」

二人は階段を下りて一つ下の階へ行く
6組前、二人は教室を覗いた

(あっ、いた)

信也は入り口に気付き歩いて来てくれた

「さっちゃんに武田さん、いらっしゃい、誰かに用?」

佐知は信也を指差した

「俺か(笑)」

舞衣は訳もわからず佐知と腕を組んでいた

「昨日ね、帰ってからお母さんに話したの、そしたらうちのお母さんがアドレス変えたんだって、だから聞いてきてって言われたの」

「それはいいけど……携帯番号でいい?それか、俺の番号とアドレス教えて二人で親に教える?」

「だからチャラいっていわれるんじゃん」

佐知は少しムッとした

「おっと、変わらないね、俺よくさっちゃんに怒られてたな」

「覚えてない」

佐知はメモとペンを出した

「お母さんの携帯番号で……」

「(笑)はいはい」

信也は携帯を出して佐知に画面をみせる
佐知はメモしていた

「昨日はさ、なんで哲也と二人で出かけたの?付き合ってないのにさ」

「あっ、それは私が行けなかったから……二人って知り合いだったの?」

「昨日ね澤田と映画に行ってご飯食べに行ったらリカに会ったのよ、でこの人の話が出て写真みたら見たことあるっていったら来てくれたの」

「そうだったんだ、安田くん優しいね、わざわざ行ってあげて」

「暇だったからね、武田さんは園田くんとは順調なの?」

「おかげさまで」

「あっ、佐知に、舞衣~」

舞衣は佐知の腕を離してリカとハグをした

「下に来てたんならうちのクラスにも来てよ~」

「佐知に付き添って来たの」

リカと舞衣は昨日の試合のことを廊下で話始めた

「はぁ、全く……リカのノリにはまだ慣れない」

「ぷっ、さっちゃんらしいね」

「私らしいって意味わかんないよ」

「うーん、冷静?」

「そんな冷たいみたいじゃない」

「冷たいとは言ってないよ」

「まあ、ありがとう、じゃあ、舞衣戻るよ」

「はーい、じゃあ二人ともバイバイ」