誠斗は弓道部の友達に電話した

「おう、どうした誠斗」

「お前のSNSさっきみたんだよ」

「おー、今日部活なかったからな遊びにいったぞ」

「お前のはどうでもいいんだよ、お前がいいねしてる信也って名前の奴、誰だよ」

「信也は今同じクラスだよ、プールいってた写真だよな」

「そう、何部?」

「ラグビー部、あっもしかして女の子二人映ってたのって誠斗の彼女とか?」

「多分、お前誰にも言うなよ」

「う、うんわかった」

誠斗は電話を切った
ラグビー部か、つながったな、舞衣、なんで俺が頑張ってる時に……よりによって水着姿なんて哲也になんか見せたくない
ヤバいくらい嫉妬する
誠斗は合宿所に帰った

「おー、帰ったか誠斗、明日の練習九時半からに変更になったぞ」

「はい、ありがとうございます、風呂行ってきます」

誠斗は風呂に行くと一般の部で出る先輩が入っていた

「お疲れ様です」

「お疲れ~」

「誠斗、顔が死んでるぞ、暑さでバテたのか?」

「いえ、大丈夫です」

「肩の具合は?」

「だいぶ痛みはなくなりました、これからフォーム固めていきます……はぁ」

「なんだ悩み事か?俺でよければ相談にのるぞ、一応お前より6年は先輩だからな」

「先輩は彼女いるんですか?」

「いるぞ、大学の時に付き合い始めた子が」

「そうですか……」

無言になる

「おい、それだけかよ!」

「彼女さんは先輩と会えない時に何かしてますか?」

「サークルが別だったからな、テニスしてるよ、社会人一年目だから、仕事も忙しそうだけど」

「俺、多分心が狭いんです、今日彼女がクラスメイトの男と泳ぎにいってるのをSNSで見たんです、それにさっき弦とりに帰ったとき偶然二人に会って、何も言えなかった、怒るべきなのか、許すべきなのかわからなくて」

「二人で言ってたのか?」

「違います、五人いたような気がします」

「で、彼女を送ってきたのはクラスメイトだったと」

「はい、最近仲がいいんですよ、他の男が彼女と話しても何とも思わないですけど、あいつは彼女のことが好きな気がします、だから余計に嫉妬してしまって、どうしよう、彼女に嫌われたら俺、ショックなんです」

「誠斗はもっと彼女のことを信じてあげないとな」

「信じていて、今までもいいよっていってきたんです、でも今回は言えなくて逃げてしまいました」