「溺れたら助けてやるから」

哲也は舞衣を誘ってプールに入る

「どのくらい泳げる?」

「平泳ぎっていっても息継ぎがうまくできないから顔あげたままだからあまり前に進まない」

「泳いでみて」

舞衣は必死で手足をバタバタさす
何?本当に可愛いんだけど(笑)前に進んでないし
哲也は笑いをなるべくこらえた

「笑わないでよ」

舞衣はほっぺを膨らまし足をついた

「ごめん、本当に前に進まないんだなと思って、運動得意だよねバド部さん」

「泳ぎは別だよ」

「じゃあ、手出して」

哲也は舞衣の手を引っ張って歩いていく

「わーい、速いね」

舞衣はバタ足をして哲也に引っ張られて泳ぐ

「あの二人感じよくない?」

写真をとりながら信也はリカと保に話しかけた

「クラスメイトだからじゃないの?」

「哲也って小柄で可愛い子好きなんだよ、まさに武田さんは哲也の好みのタイプだね」

「そうなんだ、でも誠斗いるから残念だね、本気になる前にやめといたほうがいいよって忠告しとかないと」

「ん?意味深だね、何かあるの?」

「私は誠斗の元カノなの」

「それって普通修羅場なんじゃないの?」

「最初はね悔しかったよ、好きな人ができたって突然言われて振られてさ、そっから同じ高校ってわかってどんな子と思ったけどちょっかい出してるうちに舞衣のことを好きになって誠斗のことは諦めたの」

「香川さんもさ、そう思って人を認めれるって偉いよね」

保がフォローしてくれた

「そんなことないよ、舞衣のほうが偉いよ、こんな私と友達になってくれてさ」

「俺さ写真色々撮ってくるからさ、二人泳いできたら?」

信也は立ってどこかへいった

「じゃあ、滑り台行く?」

「うん」

二人は少し離れた長いスライダーにやって来た

「私、いつもさっきのとこで滑ってたからこっちは初めてなんだけど、ちょっと高くない?」

「こっち滑らないとこのプールに来たのにもったいないよ、ほらあんなに並んでるだろ?人気なんだよ」

「そうなの?でも……やっぱり高すぎるような……」

「一緒に滑ってあげるから大丈夫だよ、行こう」

リカは保に手を引っ張られてスライダーに並ぶ