「そうだけど……舞衣……」

「なあに?大丈夫よ、誠斗の事は好きだし……でも他の人と話しても楽しい人はいるんだから、最近は男子バド部の子とも話せるようになったよ、誠斗だって女子と話すんだからそんなのいちいちヤキモチ妬いてたらキリないよ」

「そうだね」

確かに舞衣の言うこともわかるしクラスでも他の男子とも話してるけど……さっきの園田の反応はちょっと今までと違うような気がする
舞衣は昼休みご飯を食べてから五時間目の授業の資料を取りに先生のところへ行った
佐知は誠斗に話かける

「園田、ちょっと」

誠斗は席を立って教室の隅で話す

「ねえ、朝、舞衣が澤田と話してるの見て嫉妬してたでしょ、他の男子と話しても平気そうなのになんで澤田だけ?」

「態度に出てた?参ったな、多分澤田は舞衣のことが好きなんだと思う」

「どうしてそう思うの?」

「老人ホームで舞衣が怪我した時、一番に気づいたのもあいつだし、別のやつから連絡もらって学校に行ったけど試合が近いからってバド部のことも把握してた、俺が行ってなかったら澤田が送るつもりだったらしいし、この間雨の日傘がなくてあいつに家まで送ってもらってる、舞衣は絶対自分から送ってとか甘えたりしないはず、それに廊下で抱き合ってたって情報もある」

「抱き合うって、舞衣からはあまり澤田のことは聞かないよ」

「うん、一応送ってもらったのは弓道部の連中が同じ電車だから教えてくれて俺から聞いたんだ、偶然らしいけど俺なら傘を相手に渡して自分はコンビニでビニール傘を買うなと思って、相合い傘して家までは送らないだろ?降りる駅も違うのに」

「まあ、確かに駅までくらいかな、舞衣とこお母さんも迎えに来れるしね」

「そうなんだよ、だから澤田が舞衣の事を好きなんだと……」

「でも好きだとしても仕方ないよね、ちゃんと園田と付き合ってるのわかってるからそんなに気にしなくても……」

「うん、多分あまり話せてないのが俺には不安で俺だけ気持ちが空回りしてるんだと思う」

舞衣が教室に戻ってきた、その後ろには資料を持った澤田がいた

「ありがとう」

「いや、全然」

「舞衣は悪くないから……じゃあ」

そう言って誠斗は席に戻った
二人の問題だろうけど舞衣はもっとおっとりしてたのに、リカって子とも合わなさそうなのに仲良くなってるし園田と付き合うようになってから少し変わったかな、元々かわいかったけど男子との接し方が……モテるようになると変わるのかな

授業が終わり舞衣は日誌を書いていた
誠斗は舞衣の前に座り話かける