「そんな私を誠斗は振ったんだからねー」

「ねー(笑)勝ったのかなー、いや誠斗は笑顔に一目惚れしたんじゃないんだった」

「そうなの?可愛い系が好きなのかと思った」

「最初はバドミントンの試合を偶然誠斗が見て一目惚れしたのよ、だからかなりすごい顔してたと思うわ」

「自分で一目惚れなんて言って恥ずかしくない?」

「……恥ずかしいよ、リカが言わせたんだよ(笑)、あー可笑しい笑ったわ」

「そんな可笑しいことは言ってないけどなー」

「昨日はね、傘がなくてたまたま同じクラスの男子が電車通学で送ってくれるっていったから送ってもらったのよ、普段はラグビー部だからもっと遅い時間なんだけど雨だったから偶然同じ時間に終わったの、暇なら噂を否定しといて」

「どうしよっかなー(笑)」

「先生もさ、何であと一週間で夏休み入るのに朝練さすかなーって朝、誠斗に文句言っちゃった、でも部活だからしかたないけどね、誠斗は謝ってたけど」

「舞衣って束縛するタイプなの?」

「そうでもないけど大会前とかならわかるよ、大会もあるけど合宿の後じゃん、夏休みにしようと思えば一日練習できるじゃん、行き帰りの貴重な時間を潰すなよってことよ、わかる?」

舞衣は怒濤のように一気に話した

「まあ、わかる」

「はあ、少しスッキリした、リカ、内緒ね、今の愚痴、誠斗には朝、言ったけど謝るからさあまりきつくは言ってないの」

「内緒?ちょっと嬉しいんだけど……舞衣ってやっぱ可愛い」

舞衣に抱きついた

「ちょっ、女に走る趣味はないよ」

電車に乗り駅で別れる

「じゃあ、明日ね~」

リカは手を振って帰っていった
明日ね~って明日も帰るのか、まあいいか、何か言いやすいわ、あの子
内緒が嬉しいって仲良しの子いないのかな

朝、
「舞衣、おはよ」

「おはよう佐知、この時間人が多いね、座れないんだ」

「まあね、でも朝の20分は大きいからさ」

「あっ舞衣、おはよ」

「おはよう、リカ」

「誠斗いないから一本遅らせたの?」

「うん、佐知と行こうと思って、終業式って部活あるの?」

「あるよ、私らは昼まで、延長組は昼挟んで4時まで」

「4時か、じゃあ、会おうかな、舞衣昼までだからな」

「デート?」

「お仕置きしちゃおうかな、先輩の件」

「ちょっと舞衣、園田にそんなこと……」

佐知が心配そうにしていた

「うそうそ(笑)しないよ、佐知とリカは知り合いじゃないの?小学校一緒じゃないの?」

「あたしが中学入学で転校してきたのよ」

リカが答えた

「そうなんだ、だから園田に元カノがいるって友達に聞いた時に名前聞いてもわからなかったはず」