舞衣の降りる駅で降りてくれた
駅を出ると遠くで雷の音がした
舞衣はビクッとなる

「もしかして雷が苦手?」

「あっ、うん、何でわかったの?」

「今ビクッってなったから、さっきより少し雨もひどくなったな、濡れるからもう少し入っていいよ」

「いや、澤田くんが濡れるからもっと入って、まだ電車のらなきゃだし、家に帰ればシャワーできるし」

「女の子濡らせれないよ、ほら」

澤田に肩を引き寄せられた

「あ、ありがとう」

俺、何触ってんだろう、武田って胸あるよな、前も触ってしまったし、もう少し寄せていいかな

「濡れるから、もう少し」

澤田は少し力を入れて肩を抱いた
舞衣の胸が当たる
リュックサックを背負ってる舞衣はショルダー部分が押さえられ胸が強調されている
背の低い舞衣は男子が目線を落とすと上から胸がくっきり見え、ボタンを一つ外していた舞衣は澤田からは胸の谷間がはっきり見えた
澤田はドキドキしながら舞衣からの話題になんとか返事を返す
舞衣の家に着いた

「ありがとう、送ってくれて、助かった(笑)」

「うん、通りかかってよかったよ、じゃあな」

やばっ、俺、普通に出来たかな、武田ってやっぱかわいいよな、みんないってるもんな、誠斗がうらやましい
誠斗も一目惚れって言ってたし、誠斗より先に会ってたらなー、諦めなきゃいけないのか……

「ただいまー」

「おかえり舞衣、あんた傘玄関に置きっぱなしでいってたから車で迎えに来てって電話がかかると思ってたのに」

「部活終わった時にクラスの男子が傘に入れてくれたの、家まで送ってくれた」

「そんなことしてたら誠斗くんに怒られるよ」

「誠斗だって今帰るの遅いし、女の先輩と帰ってるって噂だし」

「向こうがそうだからって自分もっていうのは……」

「誠斗は舞衣には怒らないから大丈夫、シャワーしてくる」

「もう、舞衣ったら」

夜、弓道部の男子部員から誠斗にメールが入る

‘お前の彼女、今日男と相合い傘して帰ってたぞ’

‘相手わかる?’

‘いや、電車は一緒にはなったことないと思う、体はガッチリしてたかな’

‘サンキュー、傘持ってなかったんだろう、多分同じクラスだろう、舞衣が話せる相手だから’

舞衣、一緒に帰ってないだけでこんなに不安になる
明日朝練のことも話さなきゃいけないのに、機嫌悪くなるかな、いや、今は自分のこともどうにかしないと……