佐知と廊下で話していた

「すごいね、園田、国体なんて」

「総体で全国大会あと一歩で逃してたからね、それに親にも気に入られちゃって嬉しそうだった」

「よかったじゃん」

「でもね、夏休みも弓道部の合宿と大会と国体の合宿と忙しくてあんまり遊べないの」

舞衣はほっぺをふくらます

「それにさもうすぐ夏休みに入るのに大会に出る人だけ延長練習するって」

「あー、舞衣が怒(おこ)になりはじめてるぅ」

「怒ってないもん、拗ねてんだもん」

「舞衣も夏休み大会あるんだから頑張らないと」

リカが廊下を歩いてやってくる

「彼女さん、誠斗にあきられたの?」

「彼女さんじゃない、舞衣っていう名前がありますー、そっちこそ元カノさん最近姿みないから部活辞めたのかと思ってたわ」

「リカよ、最近、腕を痛めて部活も休みがちだったのよ、辞めてないし」

リカもむきになる、佐知は心配そうに二人をみていた

「最近一緒に帰ってないんでしょ、誠斗は別の人と帰ってるもんね」

「なんで部活休んでるあなたがわかるのよ」

「それは弓道部のうわさだもん、聞いてないの?あれ、ケンカになっちゃうかなー」

「ちょっとリカ、教えなさいよ」

「お願いしたら教えてあげる」

「う~、いいわよ、本人に聞くから」

「あっそう、じゃあねー」

リカは言いたいことだけ言って通りすぎていった

「あの、舞衣?」

「もう、なんなのリカは、はぁ、疲れた、しばらく大人しかったのに……」

「園田に聞くの?」

「もうどうでもいい、誠斗のことだから夜危ないから送っていってるんでしょ、誠斗は浮気はしない!」

「(笑)園田、優しいもんね」


次の日の朝

「おはよ、舞衣」

「おはよう」

「土曜日、しばらく夜行けないからお父さんに連絡しといた」

「お父さんといつ連絡先交換してたの?」

「えっ、最初に会った時」

「言ってよ」

「ごめん」

「もう舞衣に話忘れてることはないよね」

舞衣は誠斗の顔を覗きこむ
誠斗は真っ赤になった

「舞衣、顔近い、かわいいけど、いい?チュッ」

舞衣も不意打ちキスに真っ赤になった
もう、リカの言うことなんてどうでもいいやと思った

昼休みトイレから戻る時にリカに会う

「教えてくれた?」

「聞いてないよ、もう別にいいかなって」

「何だ教えてくれなかったのかー」

「だから聞かなかったって言ってるじゃん、聞いたらさ誰に聞いたってなるじゃん、そしたらリカの名前ださなきゃいけないじゃん、めんどい」