「ただいま」

二階に上がっていく、ノックして入る

「舞衣、帰ったよ」

布団でウトウトしていた舞衣はドアに背を向けて

「うん、もう少し寝さして」

ドアを閉める

(びっくりしたー、お父さん帰るの夕方って聞いてたのに……やばっ、服も着てなかったし)

10時になり制服を着て下におりていく
舞衣はハヤシライスを温めて食べる

「お父さん、今日の夕方の飛行機じゃなかったの?」

「天気がくずれそうだから早い便にしたんだよ」

「昨日こっちはひどかったよ、あっお昼これ温めてね」

「わかった、そうだ舞衣、この辺に高校生くらいの男の子はいなかったよな」

「いないと思うけど……」

「前の道を朝歩いててな」

(誠斗、制服で帰っていったのかー、もうなんでTシャツで帰らなかったの……)

舞衣は立って身支度をして家をでた

昼に母親が帰ってきた

「あら、お父さん夕方じゃなかったの?あっ、舞衣ハヤシライス作ってくれてる、助かるわ」

昼食の支度を始める

「なあ、お母さん、昨日じいちゃんとこ行ってたんだろ?」

「うん、今帰ってきたのよ、連絡したでしょ」

「……今朝な、前の道を男子高校生が歩いててな、うちから出てきたのかなと思ったんだが……その舞衣には彼氏とかいるのか?」

「いるわよ、優しいイケメンくん、一緒に朝も帰りも通学してる」

「やっぱり泊まったのかなぁ、はぁ舞衣に男か……」

「ただいまー」

舞衣は部活から帰ってきた

「舞衣」

「ん?」

「ちょっと座りなさい」

舞衣は母親のほうを見た

(バレたよ)

と言ってるような顔をしていた

「怒らないから正直に言いなさい、昨日彼氏泊まったんだろう?朝お父さんが見かけた子だよな、顔は下向いててわからなかったけど制服着てたから、この奥は五軒しか家がないんだからおかしいだろ?」

「昨日、ご飯作って食べてたら雨がすごくなって、そしたら雷も鳴りはじめてここら辺一帯停電になったの、一人で寝るの怖くて……私が無理言って泊まってもらったの、誠斗は悪くない、ごめんなさい」

「明日部活終わったら連れてきなさい」

「はい」

舞衣は着替えに二階に上がる

(ばれちゃったかー、誠斗に連絡しとこう)

夕食時もお父さんは何も誠斗のことにふれず普段通りだった

次の日の部活帰り

「ごめんね、急にお父さんに会うことになっちゃって、本当は夕方帰るはずだったんだよ」

「仕方ないよ、いずれは挨拶しなきゃいけないんだから、泊まったことを怒られるかな?」

「舞衣が雷苦手なのは知ってるからちゃんと説明はしたんだけどね」

「ちゃんと認めてもらって家にもいけるようにしたいな」

「重いでしょ」