基本的に、一星中学校の生徒会長の決定は、以下のような日程で構成されている。

まず、金曜日に中間試験が実施される。
土日には先生が採点をして、月曜日と火曜日の授業時間に結果が返却される。
水曜日の朝、運命の試験結果の順位表が廊下に張り出される。
この水曜日の段階で、生徒会長になる権利を持つ人物が周知のものとなるのだ。
そして木曜日と金曜日は、トップの成績を持つものが選挙に出るかを決める期間だ。
この期間中に、選挙に出ないことを試験結果トップの者が宣言すると、選挙に出る権利は二位の者に移る。
そして選挙が月曜日に行われ、正式な結果は火曜日に貼り出される。

なぜか一星中学校は、生徒会長になる権利があるのは一人なのに選挙を行うのだ。
これもまあ、100年続いた伝統というやつなのだろう。
信任投票の形式で行われるので、反対が多ければ生徒会長になれないという場合も可能性としては存在する。
まあ、成績トップの人が生徒会長になりたいと言っているのだから、反対する人はほとんどいない。
先生に聞いたところ、反対多数で生徒会長になれなかった人は一人もいないそうだ。

とまあ、すっかり生徒会長になる気でいる僕が今何をしているのかと言うと、試験返却である。
今日は火曜日、この時間で返ってくるのは英語だった。
国語、社会、理科は昨日、つまり月曜日の時点で返ってきている。

三教科の点数は以下の通りである。

国語―94点
社会―98点
理科―97点

一年生の時では考えられないような点数がごろごろ並んでいた。
間違いなく自己ベストの点数である。
そしてさらに喜ばしいのは、残っているのがよくできた英語と数学なことだ。
そのどちらもが、100点の自信がある教科だった。
この勢いなら、学年トップも夢ではない。