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「くそっ! 今日中に国に帰る予定だったのに」
アリムはそう愚痴り、小さな洞窟の中膝をついた。
今から1時間ほど前、ローズとアリムはほぼ同時に咳きこみ始め高熱を発祥した。
そのため、今は近くの洞窟で一旦休息することになった。
洞窟は狭く、ホワイトが入るスペースがないので今回は外で待っている。
「無理しないで。横になって」
熱で赤くなった頬のローズが、アリムに言う。
「俺達まで感染してどうすんだよ……」
そう、咳きも高熱も、アリムの妹と全く同じ症状だったのだ。
ずっと看病していたアリムだから、感染したのだとすぐにわかった。
「マスク、つけてたのにね……」
「国を出るときには、マスクだけで予防ができてたんだ……きっと、ウイルスが進化してる」
2人して横になり、悔しそうに歯軋りをする。
どんどん悪化していき、食べ物も飲み物の受け付けなくなり、やがて衰弱していく。
そんな妹の様子を思い出す。
熱にうかされ、徐々に意識が遠のいていく瞬間「今、助けに行くから」と、アリムは呟いた。
「くそっ! 今日中に国に帰る予定だったのに」
アリムはそう愚痴り、小さな洞窟の中膝をついた。
今から1時間ほど前、ローズとアリムはほぼ同時に咳きこみ始め高熱を発祥した。
そのため、今は近くの洞窟で一旦休息することになった。
洞窟は狭く、ホワイトが入るスペースがないので今回は外で待っている。
「無理しないで。横になって」
熱で赤くなった頬のローズが、アリムに言う。
「俺達まで感染してどうすんだよ……」
そう、咳きも高熱も、アリムの妹と全く同じ症状だったのだ。
ずっと看病していたアリムだから、感染したのだとすぐにわかった。
「マスク、つけてたのにね……」
「国を出るときには、マスクだけで予防ができてたんだ……きっと、ウイルスが進化してる」
2人して横になり、悔しそうに歯軋りをする。
どんどん悪化していき、食べ物も飲み物の受け付けなくなり、やがて衰弱していく。
そんな妹の様子を思い出す。
熱にうかされ、徐々に意識が遠のいていく瞬間「今、助けに行くから」と、アリムは呟いた。