『旅客機一二六便が伊豆三原山に墜落した飛行機事故から二年、あっという間でしたね』
テレビから聞こえてきたニュースキャスターの声に、私はお味噌汁が入っているお碗から顔を上げた。
「もう二年経つんですね」
朝食の席で誰に問うでもなく呟く。今私が見ているのは二年前に起きた旅客機墜落事故のニュースだ。
ちょうど二年が経つので、その特集が組まれているようだった。
「部品脱落で燃料タンクが破損、機体火災が起こったのが原因で墜落したんだったな」
一応会話に参加してくれているらしい彼は、黙々とタラマヨソースを絡めたイカサラダを食べている。
私もそれをひょいっと箸で掴んで口に放り込む。口の中でピリッとした辛さとマヨネーズのまろやかさが絶妙にマッチして、頬が落ちそうになった。
「んーっ、語彙力ないって言われちゃうかもしれませんが、おいしいです」
「小学生並みの感想だな」
「うっ、そこまで言わなくても……」
口は禍の元ということわざを知らないのだろうか。いつか人の恨みを買って、背後から刺されるに違いない、彼は。
テレビから聞こえてきたニュースキャスターの声に、私はお味噌汁が入っているお碗から顔を上げた。
「もう二年経つんですね」
朝食の席で誰に問うでもなく呟く。今私が見ているのは二年前に起きた旅客機墜落事故のニュースだ。
ちょうど二年が経つので、その特集が組まれているようだった。
「部品脱落で燃料タンクが破損、機体火災が起こったのが原因で墜落したんだったな」
一応会話に参加してくれているらしい彼は、黙々とタラマヨソースを絡めたイカサラダを食べている。
私もそれをひょいっと箸で掴んで口に放り込む。口の中でピリッとした辛さとマヨネーズのまろやかさが絶妙にマッチして、頬が落ちそうになった。
「んーっ、語彙力ないって言われちゃうかもしれませんが、おいしいです」
「小学生並みの感想だな」
「うっ、そこまで言わなくても……」
口は禍の元ということわざを知らないのだろうか。いつか人の恨みを買って、背後から刺されるに違いない、彼は。