「何かあったら、相談してもいいですか?」

「いいよ。俺にとって初めての教え子だから」


ニコニコといい笑顔で、先生が携帯を掲げた。


この半年、私はほぼ毎日山口先生と会っていた。

いつの間にか会わないと寂しくさえ感じるようになった。


きっと、

これが私の初恋。


学校の先生に恋するなんて、ベタすぎて恥ずかしいけれど、

気がついたら好きになっていた。


でも、明日からは生徒でも先生でもない。



「春からはお兄さんも帰ってくるんだろう?」

「え、ええ」


1人妄想を巡らせていた私は急に家族の話題になって慌ててしまった。

確かに、8歳年上の大樹兄さんはこの春研修医を終えてうちの病院に帰ってくる。

父さんも母さんも喜んでいる。


「お姉さんは?」

「え?」

お姉ちゃんは・・・