「モンチって呼ばれるのが嫌だってことは、それだけ谷口君のことを大切にしてるからでしょ?」
「違う」

 わたしはプイと横を向く。そうじゃない。そう言葉を続けた。

「だったらそこまで怒ることないでしょ?」
「モンチってあだ名はもう似合わないから」