わたしは必死に首を横に振った。

「会う理由もないし。わたしと会ったって意味ないし……あの頃と全然変わっちゃったし。もう男の子っぽくないし」
「男でいる必要なんてもうないでしょ」

 こんな姿になったわたしをサワはどう思うのだろう。もうモンチとは呼んでくれないのかもしれない。

 わたしは首を横に振り続けた。とにかく会う理由もないし。サワだって本当はわたしなんかに会いたくないだろうし。ウジウジとそんな言葉を並べ立てる。

「いい加減にしろ!! モンチ!!」

 由麻は、唯一、わたしがサワだけに許したあだ名を口にした。