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 物思いに耽られる時間は決して長くなかった。

 火をつけたままにしておくとジッポライターのボディ自体が熱を持つことをぼくは知らなかった。

「熱っ!!」

 気づいた時には、とても手で持っていられないほど熱くなっていて、ぼくは反射的にジッポライターを振り払っていた。