「ヘヘ。メイクに手間取った」

 わたしの性格が分かっているからアクビも気にしない。そこでアクビは一つ大きな欠伸をした。アクビのアクビたる所以だ。

「眠いわぁ。とにかく移動しよう」

 アクビに促され、そそくさと行きつけのファミレスに入った。ドリンクバーとフライドポテトを頼み、お互いに飲み物を取って席に戻ってくるや否や、アクビは体を前に乗り出した。