「アクビ……? どうした? どうしちゃった?」
「名案が浮かんじゃった」
「名案?」
「そう、名案。凄いやつ」
「そう……凄いんだ」

 背筋を伝う冷や汗。嫌な予感。

「聞く? もちろん聞くよね? 聞いてくれるよね?」

 できれば遠慮したい。そんか言葉が喉元までこみ上げてくる。でもできない。それだけの勢いが由麻にはあった。