「……どうしてそれを?」

 由麻はサワのトップシークレットを知っている。

「私、中学最後の時、谷口君に告ったんだよね。で、呆気なくフラレた。もう瞬殺。考える時間も必要なかったね、あれは。でも納得いかないじゃん。私だよ? この引く手あまたの私が男をフることがあっても、男にフラレることなんてあり得ない。まぁ、付き合ってから見限られて捨てられることはそりゃ、たくさんあったけど」

 ものすごい自信、そしてさりげない自虐。その切れ味のよさはなかなかに気持ちいい。