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 園田先輩からのメッセージに書いてた通り、僕は花穂とともに高校の視聴覚室の前に来ていた。

 視聴覚室は日頃は放送部の部員くらいしか出入りしていないというのに、どうして園田先輩は僕たちをここに来るように指示したのだろうか?

 時間通りに来たにも関わらず、肝心の園田先輩の姿はなくて、僕たちはキョロキョロとその姿を探す。

 そうしていると、突然目の前の視聴覚室のドアがカチャリと開いて思わずその場でのけ反った。


「何だ、来てたのか。入ってきてくれて良かったのに」

 ドアの向こうから顔を覗かせるのは園田先輩だった。

 確かに園田先輩からのメッセージでは視聴覚室に来てと書かれていたけれど、まさか入って来いという意味だとは思わなかった。


「す、すみません……」


 視聴覚室自体が防音になっているからなのだけど、視聴覚室の前に立っていたところで物音ひとつ聞こえなかったし、廊下側から中を見ることのできる窓もついていないので、中に人がいることはわからなかった。


「まぁいいや。入って?」


 こうして僕たちは、園田先輩に促されるようにして視聴覚室の中に足を踏み入れる。

 すると、視聴覚室内の何かしらの機器の前に座っていた男子生徒が僕たちに気づき、その場に起立する。