「……ああ。今日はね、この海辺に来て、僕たちは水遊びをしたんだ。一緒にここから夕陽を見ているうちに、花穂は眠くなっちゃったんだよ」
困ったような笑みを浮かべるリョウちゃんに、そろそろ呆れられるんじゃないかって思ってしまう。
「……ごめんね」
リョウちゃんは何も言ってこないけど、私がまた眠ってしまう直前の記憶がなくなってしまっていることにきっと気がついている。
「気にしないで。帰ろっか」
リョウちゃんがスマホで時間を確認すると、すでに十九時を回っていた。
どおりで暗くなってしまっていたわけだ。
リョウちゃんのスマホにつけられた、私のものとお揃いのイルカのストラップが目に入り、ドクンと心臓がいやな鼓動を立てる。
このストラップは、水族館で私が意識を失ってしまう前にリョウちゃんとお揃いで買ったものらしい。けど、どうしてかリョウちゃんのスマホに付けられたイルカを見ると、言葉では言い表せない違和感が私を襲う。
何がそうさせているのか、考えようとすると頭の奥が酷く痛むからあまり考えないようにしているけれど。
リョウちゃんと手を繋いで、最寄りの駅へ向かう。
今日は、ロマンチックな夕陽を見ながらリョウちゃんに今の自分の気持ちを告白しようと思っていた。それなのに、また意識を手放してしまうなんて、我ながら情けなくなった。
困ったような笑みを浮かべるリョウちゃんに、そろそろ呆れられるんじゃないかって思ってしまう。
「……ごめんね」
リョウちゃんは何も言ってこないけど、私がまた眠ってしまう直前の記憶がなくなってしまっていることにきっと気がついている。
「気にしないで。帰ろっか」
リョウちゃんがスマホで時間を確認すると、すでに十九時を回っていた。
どおりで暗くなってしまっていたわけだ。
リョウちゃんのスマホにつけられた、私のものとお揃いのイルカのストラップが目に入り、ドクンと心臓がいやな鼓動を立てる。
このストラップは、水族館で私が意識を失ってしまう前にリョウちゃんとお揃いで買ったものらしい。けど、どうしてかリョウちゃんのスマホに付けられたイルカを見ると、言葉では言い表せない違和感が私を襲う。
何がそうさせているのか、考えようとすると頭の奥が酷く痛むからあまり考えないようにしているけれど。
リョウちゃんと手を繋いで、最寄りの駅へ向かう。
今日は、ロマンチックな夕陽を見ながらリョウちゃんに今の自分の気持ちを告白しようと思っていた。それなのに、また意識を手放してしまうなんて、我ながら情けなくなった。