「なんで、泣くの?
私、なんか変なこと言った?」
人生初に、男の子泣かしてしまいました。

天国の父へ。
ごめんなさいーー。


「母さんは、空に昇って降りて来られないからーーずっと寝たきりだった。
心臓が悪かった母は、大好きな人に会えないまま、息を引き取った。

ごめん、君が悪いんじゃない。
だけどーーこれだけはわかって。


悲恋なんかじゃなかった。
母さんも、逢いに行きたかったんだっ」






君の涙が物語る。


わかったから、泣き止んで。
私が、悪かったから。

私は、君を抱き締めた。



「ごめんね、届けに来てくれてーーありがとう。ちゃんと、受け取ったよ!!
ひどい事言ってごめんなさいっ」



"その子もさあ、逢いたくなければ出会わなきゃ良かったのにーー"。


私、最低だ。


きっとーー会いたかった。



逢いに行きたかった。


なのに私、知らないでひどい言葉ばかり。

「逢いに来てくれて、ありがとうっーー」


私達は、互いに抱き締め合い涙を流した。