「今でも、君を愛してる」


ーーーー!!

突然、割り込む声に驚き、本を落としてしまう。


「あっ、ごめん。
びっくりしたね。
なんか、熱心だったから気になっちゃった。
はい、これっ」


いつからいたの?
気配とか無かったんだけどね。


私が熱心に読みすぎていたかも、知れない。

受け取った詩集。



そして、落とした写真を
彼はーー拾った。



やけに、じっくり写真を眺める彼は、誰?

「あの、それ私のじゃないの。
ずっと何年もここに置かれてたみたいっ」


そう、きっと失くした本人はーーーー
彼女に渡したかった筈。