ゼドルが消えた。





「ア・・・アレ?アイツは、どこに行った?」





〝ザンッ〟





「いてっ!!!」

「何だ一体!?」





ジャイルはもちろん、ミリカも、ゼドルの仲間達も、皆、驚いている。





「何が起こったんだ!?」





「このヤロー!!」





〝ボコッ〟





「うわっ!!!」





すると、次の瞬間、ゼドルが現れた。





〝シュン〟





「やっぱりな。コレがお前の弱点だったんだ」

「何!?」

「さっき、お前が蚊に刺された時、おかしいと思ったよ。

俺達の魔法を簡単にかわして、一斉にかかっても、全部見切ってしまうお前が、

たかが蚊なんかに刺されて、全く気がつかなかったんだから。

つまり、お前が対応出来るのは、姿が見えている相手だけだ。多分、お前は、

あまりにも目が良過ぎて、人やモノの動きがゆっくりに見えるんだろう。並外れた視覚、

それがお前の特殊能力みたいなモンだ。そうでもなきゃ、俺達の魔法や攻撃を

あの特殊ガムなしで全部見切るなんて出来ないだろう。だから、透明化したんだよ。ちなみに、

透明化すれば、身体だけじゃなく、衣服や武器も、全部透明になる。そんで、

透明になった状態で攻撃したんだ。

いくら動きがゆっくりに見えようが、見えなきゃ意味がないからな」

「くっ!クソ~!!見抜かれてたのか!!」

「ウチにも、特殊能力並みに身体能力が高いヤツがいるんでね!!どうだ?まだやるか?」





ミリカは、(凄い!ゼドルは、本当に凄い!!強いだけじゃなくて、洞察力も鋭くて、頭も良いんだ!!

17歳なのにリーダーをやってる理由が良く解る!!)と思った。





ファンジェスは、

(凄い!!〝透明化〟は、超高等な魔法!!まさか、そんな魔法が使えるなんて!!!さすがウチのリーダー!!!)と思った。