いつか、あなたに恋をする―― その後

「夕暮れのどきにお前を見ただけで、胸の奥深くを揺さぶられたようになって、俺は息もできなくなる。

 俺が高坂透であろうとなかろうと、俺はお前と居たい。

 俺のすべてを捨てても。

 弓削利樹という人格を捨てても、俺はお前と居たいと思う。

 ……泣くな、真生」

 何故、泣く?
とちょっと不思議そうに利樹は言った。

 いや、そのわかってそうで、いまいち、人の気持ちがわかってないところとか。

 わけもわからず強引なところとか。

 貴方が、今の人格のなにを捨てなくても、高坂さんだし。

 吐き出す言葉ひとつで、私の心を大きく動かせるのは貴方だけだから――。

「踊ろうか」

 唐突に利樹はそんなことを言い出した。