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その後、簡単な検査や警察の取調べを終えて、私はすぐに退院することができた。
その際に康樹君にも再会することができたけど、お互いに何も話さなかった。だって2人が関わることは本来なかったのだから。
悠真はずっと傍にいれくれた。悠真なら守ってくれると言った倉田の言葉を思い出す。
結局、これはただの事故として片付けられた。私達がなかなか目を覚まさなかったのも事件のショックということになっていた。
月日が流れると共に、このことは忘れ去られていった。
だけど、私だけはこのことを忘れないと誓った。今こうして自分が生きているのは他ならぬ倉田のおかげだ。彼の分も精一杯生きたい。
だから忘れない。絶対。