照れ屋で不器用で子供が大好きでちょっとヤキモチやきで、優しくて気配りができて寂しがり屋で……

それから大好きで…………


結婚したかったなぁ、この人と。




「あれ……、なんかどこかで見たことがある気がするなぁ」


急に悠真がそんなことを呟いたので、私はどきっとしてしまった。もしかして自分のことがわかるんじゃないかと思ったとき、「あ」と悠真が声をあげた。


「思い出した。今度ウチのクラスに転入する湯澤康樹君じゃない?」


違うと言いそうになったところで、倉田に腕を引っ張られてなぜか部屋の外まで連行された。



「お前、湯澤って名前なのか?」

「わからないよ。湯澤なんて人……」

「ほんじゃ、よくドラマとかである体が入れ替わったとかいうもんなんじゃねぇの?だとしたらお前の体のほうに湯澤ってのがいるはずだけど」