「んー……最近の式場ってすごいなぁって……俺らもこういう所でしたいな」


しばらくして、ようやく自分が何を言ったのか理解してすごく恥ずかしくなってしまった。


「やっ……今すぐってわけじゃなくて……」


もごもごと言い訳をしていると、橙子は嬉しそうに笑っている。


「うん!したい!」

「え……いいの?」


なんとも的外れなことを訊いてしまったが、橙子は勢いよく頷いた。


「なんか嬉しい。悠真が考えてくれたことが」



ってなカンジでプロポーズは書店でしてしまった。

俺はもっと高級な店でそういうことをしなかったことに後悔していたが、橙子はすごく嬉しそうにしていたので良しとすることにした。