私は頭が真っ白になっていくのを感じた。

「あー……俺今まで言わなかったけど、なんつーか正夢体質っちゅーか、ちょっと変わった夢を見るんだよ。まぁ気にするな」


倉田の言葉なんて入ってこなかった。

なんで?なんで?ありえない…………!!


「―――1ヶ月前って……今何月なの?」

「11月14日。吉井がいなくなってからちょうど1ヶ月だ」

「私どうしていなくなっちゃったの……?結婚式の前日は……っていうか、朝は悠真の家にいたはずだけど」


私はそのときの光景を思い出していた。

朝、悠真の家に行って、まだ朝ごはんを食べていない彼のために台所に立って……立って、それから?


「とにかくお前が吉井なら話は早いな。1度悠真に会いに行けよ。あいつずっと元気ねぇんだ」


倉田の言葉に、私はただ頷くしかなかった。

体を触ってみてもよくわかった。自分は本当に男になってしまったんだと―――