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最初は全然ついていけなかった中学生の男の子の体は、何日寝てもそのままだった。

私は朝起きて元の体に戻っているという期待をだんだん持てなくなってきていた。


そして、今日も……やっぱりそのままだった。今日から学校だというのに……


それにしても親の仕事の都合とはいえ、ずいぶん変な時期の転校だ。

私は手際よく制服に着替えると、1階の居間へと降りていった。



「おはようございます」

「おはよう。ちょっと待っててね」


今こうして康樹君の家にお世話になっている。

結局倉田はあれから姿を現さないし、このまま一生この生活が続いたらどうしようかと半ば本気で考えていた。


「今日から学校だけど…………くれぐれも気をつけてね」


先に顔を洗ってきたらしい康樹君が念を押してくる。この言葉は前日までに耳にタコができるほど聞かされていた。


「大丈夫。とにかくあんまり目立たないようにしてくるから」


自信のない言葉しか出てこなかった。